JBNの基本理念・具体的な役割

会長挨拶

　日本の家づくりはここ50年、戦後復興の経済高度成長の中で大きく変化をしてきました。
　燃えにくい鉄骨やコンクリートへ、また経済復興と共に起こった人口の都市集中で大量に均一な住宅商品を供給するために、プレファブ化が進み、自然素材に似せた新建材と呼ばれる石油由来の建材の開発促進策がとられ、現在の工業化住宅主流の住宅産業が発展してきました。JBNが設立された2008年当時の戸建て持家35万戸は人口のピークアウトと共に減少し現在では20万戸となり、地域工務店のシェアも徐々に減少し5割程度と言われています。
　一方で、SDGｓや脱炭素社会の構築の観点から地域循環経済を活性化せる新たな仕組みやこれまでの産業構造の見直しが始まろうとしています。地域工務店には地域の木材を使い、内装も自然素材で仕上げる地域型住宅を目指す会社が沢山います。それは何よりも作り手が見極める良質で安全な住宅がそこにあるからです。また、近年の国の積極的な省エネルギー住宅施策施設のお陰もあり、地域工務店のつくる住宅は充分高性能と言えます。今、脱炭素の到来と共に、改めて地域工務店がつくる家づくりがクローズアップされようとしています。その理由は、自然素材の木の家は工業化住宅に比して相対的にエンボディドカーボンが低いだけでなく、地域の職人の育成や地域循環経済を活性化させることに資するなど、すそ野の広い産業構造を持つからです。
　時代の要請に応えるためには、私たち地域工務店はデザインや施工の精度を高め、それをユーザーにアピールし、市場に歓迎される努力を怠らないことが重要です。
　JBNはそれらの時代の要請に応え、地域工務店の変革をサポートする地域工務店のための組織として活動を進めて参ります。

令和6年7月

役員リスト

理事及び監事（理事以下50音順）