製材品についてWood
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製材品とは、森林から切り出した丸太を鋸で挽いた角材や板材のことです。
製材品の用途は、小さいものでは蒲鉾板や下駄の材料、家具や梱包の材料、そして、家を建てる建築材などざまざまです。
製材品の価値は、美観(見た目)が重視され、特にポイントとなるのは節の有無になることから、枝打ちを若木のうちから行うのです。
また、色合いも重要で、木挽き職人による手作業で製材が行われることもあります。
しかし、最近では、このような美観上の価値とともに、強度や含水率などの性能面の価値も重視される傾向があります。
等級区分
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木材の等級は、二等、一等、特一等、小節、上小節、無節と見た目の良し悪しで分けられます。
二等、一等、特一等は、目立ったり丸みがあったりするため、隠れる部分に用いる並材です。
並材には、おおまかに言えば小節(親指の先で隠れる程度の節)より大きな節があり、その節の大きさや数、材の丸みの有無に応じて二等・一等・特一等に区分されています。
特一等とは最上位の等級であるかのような印象を受けますが、並材のなかで最上位という意味です。
一般的な家づくりに使用される等級区分の木材は、特一等、小節、上小節の3種が主です。
製材品
■タイコ梁
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材の左右は真っ直ぐに削り落としますが、上下は丸太の丸みを残してある梁のことです。
断面がタイコの形をしているので、タイコ梁といわれます。
■正角
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横断面の一辺の長さが7.5センチ以上の正方形の角材のことを言います。
ちなみに、一辺の長さが10.5センチ、または12センチの正角は「柱角」と呼び、主に柱材として使用されます。
柱角以下の長さのものは、土台などに用いられることが多くあります。
■平角
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横断面が長方形で、幅と厚さともに7.5センチの角材のことです。
木造住宅においては、主に屋根を支えるための水平材である桁や梁などに用いられます。
■羽柄材
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原木の丸太から柱や桁、梁など大きな材料を製材し、残った部分から取る小さな角材や板材の総称です。
■羽目板
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「羽重ね」という、板の縁どうしをわずかに重ねて張った板のことです。
壁や天井などに用いられます。
■造作材
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化粧材とも呼ばれる、仕上げ材や取り付け材の総称です。
天井や床、階段、棚のほかなどに使われます。
和室では鴨居や敷居など、洋室にではドア枠や沓擦りなどにも用いられます。
乾燥区分
■人工乾燥材
乾燥機内で温度や湿度、風量などを制御して、含水率25%以下まで乾燥させた材です。
■天然乾燥材
屋外の風通しが良い場所で、自然に乾燥させた材です。
仕上げ区分
■モルダー
寸法を一度に決めたり、板材を表面加工したうえで、溝の削りや実加工を同時にできる自動多軸加工機のことを言い、この機械で仕上げられた材も同じ名称で呼ばれます。
刃物の痕が浅く残り、塗料が浸透しやすいようにペーパー掛けすることもあります。
■プレーナー
構造材や造作材の一面一面を削る自動平鉋機のことで、一面、直角二面などがあります。
この機械で仕上げる材も、同様の名称で呼びます。
■サンダー
細かいサンドペーパーで研磨された材です。
すべすべしていますが光沢がなく、フローリング材(床材)や羽目板などに使われます。
■スーパー(超仕上げ)
手触りがツルツルして最もよく、美しい光沢がある仕上がりのため造作材に使われます。
塗料が浸透しにくいので、白木(無塗装)のまま使用されることもあります。
■ラフ(荒木)
表面加工をしていない製材したままの状態で、ザラザラとささくれています。
塗料が浸透しやすいので、外壁板などに使われます。