情報調査委員会Report

2022年度活動計画

国や地方行政、住宅関連団体や市場など外部から工務店が永続するために必要な各種情報を収集し、
それらを会員工務店経営に活かせるよう伝えていくと共に活動を対外的にも広報していく。
令和4年度(15期)は年4回程度定例会を開催。(原則として3ヶ月に一度開催)定例会へは、
理事、各委員長、代議員(代理者を含む)へ参加を要請し、広く意見を聴取する。
また、工務店の事業円滑化、活性化となるべく意見を収集し、各行政や関連団体にも伝えていきます。
各省庁・関連団体意見交換・住団連、外部委員会報告と意見交換・専門家講演などを行います。

年4回開催予定 (原則として3ヶ月に一度、第2水曜日開催予定、日付は予定)

  • 令和4年04月06日(水) 東京 会場+WEB 会議
  •     各省庁・関連団体意見交換・住団連、外部委員会報告と意見交換等・専門家講演

  • 令和4年07月06日(水) 東京 会場+WEB 会議
  •     各省庁・関連団体意見交換・住団連、外部委員会報告と意見交換等・専門家講演

  • 令和4年10月05日(水) 東京 会場+WEB 会議
  •     各省庁・関連団体意見交換・住団連、外部委員会報告と意見交換等・専門家講演

  • 令和5年01月18日(水)東京 会場+WEB 会議
  •     各省庁・関連団体意見交換・住団連、外部委員会報告と意見交換等・専門家講演

活動報告

令和5年1月18日 委員会を開催しました

委員会では、2つの議題についての議論と外部委員会の活動報告を行いました。
最初に省エネ基準義務化と4号から新2号となる建物確認申請の説明を
国土交通省 住宅局参事官 納富 昭光 様にしていただき、意見交換を実施しました。

昨年6月に公布された
『脱炭素社会の実現に資するための建築物の
エネルギー消費性能の向上に関する法律等の一部を改正する法律』により、
原則として、住宅を含むすべての建築物について、省エネ基準への適合が義務付けられます。
同法では、建築確認・検査対象の見直しや、審査省略制度(いわゆる「4号特例」)の縮小が措置され、
建築主・設計者が行う建築確認の申請手続き等も変更される内容となっています。
木造建築物に係る建築確認の対象は、2階建て以上または延べ面積200㎡超の建築物に見直し。
建築確認検査の審査省略については、平屋かつ延べ面積200㎡以下の建築物が対象となります。

4号特例の改正については、特に多くの質疑や意見が出されました。
確認申請の対象が増えるために申請期間による審査の承諾が遅れ、着工も遅れる可能性を指摘する質疑に対しては、
申請期間を円滑に処理するためのマニュアルの作成により、
これまで通りの審査を行うと回答がありました。
また、大規模改修の定義が不明であり、どこまでの範囲が確認申請の対象になるのかという質疑があり、
定義の範囲については今後ガイドライン等を発表していくと回答いただきました。

2つ目の議題として、住宅局住宅生産課 木造振興室 長岡課長補佐より、
次年度の住宅局関係の予算についてご説明いただきました。
地域型住宅の整備と安定的な木材確保に向けた取り組み、地域型受託グリーン化事業、
大工技能者等の担い手確保・育成事業やこどもエコすまい支援事業の概要の説明があり、
質疑や意見交換を実施しました。

外部委員会の報告では、鈴木委員長から住団連の「住宅ストック委員会」、
尾崎副委員長より住団連の「性能向上委員会WG」、
吉田副委員長から日本建築防災協会の「木造住宅耐震診断法委員会」、
池田前委員長より国交省の「労働安全衛生標準見積委員会」の活動内容が報告されました。

下記資料URL↓
https://www.mlit.go.jp/report/press/content/001519933.pdf

令和4年10月5日 委員会を開催しました

委員会では6つの議題について説明や議論を実施しました。
最初に日本長期住宅メンテナンス有限責任事業組合により「住宅業界における課題と展望」として、
中古住宅の長期定期点検が資産価値を向上させる重要性を、
時代背景とアメリカとの比較をしながら説明いただき、
工務店向けの定期点検代行の「おうちケア定期便」の紹介をしていただきました。

続いてANDPADより、
施工管理アプリと建設キャリアアップシステム(略称:CCUS)を連動した
入退場管理アプリの紹介がありました。
従来のCCUSでは地域工務店の現場でのカードリーダーの設置やネット環境の整備が難しい状況でしたが、
スマホのGPS機能で職人の入退場が記録されることにより
CCUS本体のシステムにも連動して登録されるということです。

その後、国交省から10月1日施行「長期優良住宅法改正」
「建築物省エネ法誘導基準、エコまち法低炭素建築物基準の見直し」についての概要説明と、
省エネ関係の今後のスケジュールについて説明をいただき、
改正内容について委員の皆様との質疑応答や意見交換を実施しました。
委員からは、法改正といった情報がまだ地方に行き届いていない現状があり、
もっと周知をしてもらいたいなどの意見がありました。

最後に青木副委員長より、中大規模木造建築に関する各種の設計技術情報を一元的に提供して、
取り組みやすい環境整備を目的として作られた中大規模木造建築ポータルサイトのご紹介がありました。
ポータルサイト内の中大規模木造建築物の各事例や、
それらに用いた各種の木質部の情報ページや動画コンテンツの紹介をしていただき、

続けて宅地造成等規制法の一部改正について解説いただきました。
昨年の静岡県熱海市で大雨に伴い盛土が崩落し土石流が発生した甚大な人的・物的被害が改正の背景であり、
危険な盛土等を全国一律の基準で包括的に規制する法制度が必要であると説明。
法改正の概要から、盛土等の安全性の確保の基準設定や管理責任の明確化について詳しく説明いただきました。
その後、情報調査委員会の委員長が、池田浩和氏から鈴木晴之氏に交代することが報告され、
委員会を終えました。

令和4年7月6日 委員会を開催しました

委員会では、6つの議題について議論を行いました。

最初に(一社)低炭素促進機構をお呼びして、
2050年のカーボンニュートラル実現の普及支援事業の次世代ZEH+実証事業についてお話しいただきました。
通常のZEH要件に加えて設備要件として太陽光発電システム、蓄電システム、V2H充電設備、燃料電池、
太陽熱利用温水システムのいずれか1つ以上の選択が必要条件や補助額について説明頂きました。

次に国土交通省 住宅局 住宅生産課 住宅性能表示・長期優良住宅担当 係長 福井様をお呼びして、
長期優良住宅壁量規定見直し等について説明頂きました。
法改正の概要を初めに説明頂き、
今後良質な住宅が引き継がれる住宅循環システムの普及・定着を図り、
脱炭素社会の実現にも貢献していくために、
長期優良住宅認定基準や省エネルギー対策の強化の内容、壁量基準の見直しの詳細についてお話し頂きました。

続いて青木副委員長から「建設業法第27条の37の規定に基づく団体」の届出と
建築物木材利用促進協定の締結についてJBNと神奈川県木造住宅協会の活動内容について報告頂きました。

その後住宅金融支援機構より、
10月から創設されるフラット35S(ZEH)や金利引き下げ方法の見直し等の制度変更について説明頂きました。

最後に環境経済株式会社から省エネ・再エネ設備の導入や森林管理等による
温室効果ガスの排出削減・吸収量をクレジットとして認証する
「J-クレジット制度」についてご講演頂きました。
地域工務店がBELSを用いたJ-クレジットを利用することで、
クレジットの売却による利益や地球温暖化対策への積極的な取組みに対する
PR効果が得られるメリットを説明頂き、委員会を終えました。

令和4年4月6日 委員会を開催しました

●各地域の断熱・省エネ性能の多段階化、LCCM 住宅等に向けて
 令和4年4月1日から断熱等性能等級5・一次エネルギー消費量等級6が創設されました。
 また10月1日からは断熱等性能等級6・7(戸建住宅)が創設される見込みです。
 JBNでは「脱炭素社会に向けたロードマップ」を作成し、
 2025年にZEH基準、2030年に等級6(G2レベル)、2050年にLCCM住宅の実現を目標にして、
 勉強会や委員会を開催し、サポートを充実していきます。

●省エネ性能多段階化を検証
 都内のエネルギー消費量の約3割を占める家庭部門の省エネルギー対策を推進するため、
 東京都では令和元年度から「東京ゼロエミ住宅」を新築した建築主に対し、
 その費用の一部を助成する事業を実施しています。
 令和4年4月から基準の多段階化が実施され、一番高い水準ではG2(外皮平均熱貫流率0.46)レベル、
 かつ国が定める省エネルギー基準からの削減率40%が求められます。
 株式会社参創ハウテック尾崎氏から、基準に適合させる住宅の仕様について、
 具体的にご説明いただきました。
 東京ゼロエミ住宅のリーフレットや東京ゼロエミ住宅の設計・施工事例紹介資料について、
 下記のサイトで確認できます。
 https://www.kankyo.metro.tokyo.lg.jp/climate/home/tokyo_zeroemission_house/kouhou.html

●各連携団体の取組シリーズ「KKN/熊本工務店ネットワーク」
(一社)KKN久原会長からKKNの取り組み(設立からの歩みや災害対応、行政との連携、年間活動内容、
 会員の勉強会出席率を上げる取り組み、今後の課題など)についてご紹介いただき、
 その後に意見交換を行いました。
 連携団体の取り組み紹介はシリーズ化して今後も続けていく予定です。